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日立財団スカラーズ・スポットライト

Quan Dinh Nguyen

Quan Dinh Nguyen

ホーチミン市工科大学
Associate Professor, Faculty of Chemical Engineering

2024年度 日立財団アジアイノベーションアワード「奨励賞」受賞者

インタビュー

現在の活動について教えてください

私は、ホーチミン市工科大学の講師および研究者です。現在の研究分野は、バイオマスの加工とその応用、そしてコーヒーの加工方法です。また、本学の国際教育プログラム(OISP)において副部長を務めています。さらに、起業家としても活動しています。現在、2つのスタートアップに関わっており、1つは私が発明したコーヒーのハイドロロースト技術に基づく事業です。もう1つは、あらゆるブロックチェーンを改ざん不可能な認証データベースへと変換する新たなブロックチェーンベースのアルゴリズムに関するものです。

奨学金や受賞がキャリアや人生に与えた影響について教えてください

私は日立財団の奨学金を受領したことはありませんが、2024年にアワードを受賞しました。この受賞は、私のキャリアにおける自信を高めてくれただけでなく、周囲からの信頼を得る上での評価にもつながりました。

日立財団との関わりを通じて、研究やプロジェクトはどのように広がり、発展してきましたか

私のことをより多くの人に知ってもらえるようになり、自身の発明について共有する機会も増えました。現在、「1224-Hydro-roast Coffee」というプロジェクトに対して、シード投資家からの支援を得ています。このプロジェクトでは、ベトナム産ロブスタコーヒーの潜在的な風味と価値を引き出すことをめざしています。

今後の目標を教えてください

今後も研究と新たな発明に取り組み続けていきます。私にとって研究とは、実際に商品化できる現実的な製品に結びついてこそ意味があるものだと考えています。

留学や研究中の印象的なエピソードはありますか

工業用の製紙スラッジをバクテリアセルロースに変換するという私のアイデアは、2024年の日立財団アジアイノベーションアワードを受賞する以前から、国際的な賞を受賞する機会をもたらしてくれました。さらにその前のCOVID-19のパンデミックの時期には複数のピッチコンテストに参加し、以下のような上位入賞を果たしました:Tech Planter Vietnam 2021、Tech Planter Asia Final Round 最優秀賞(Leave a Nest主催)、Asian Entrepreneurship Award 2022、VNExpress First Award 2024 など。

好きな日本の言葉・歌・場所などがあれば教えてください

私は、子どもの頃から美しいメロディーの歌に親しんで育ち、それらはベトナムの歌だと思っていました。しかし後から、それらが1990年代の日本の楽曲のベトナム語版であることを知りました。そのメロディーはとても感動的で情緒にあふれています。
なかでも「心の友(Kokoro no Tomo)」は、日本のみならず、「Khi Cô Đơn Em Gọi Tên Anh」といったベトナム語版を通じても広く親しまれてきた名曲です。愛や別れをテーマにした歌詞と、心に残る旋律で人々の記憶に刻まれています。
2018年、私の甥は交通事故により若くしてこの世を去りました。結婚を間近に控えていた矢先のことでした。彼は私と同様に強い起業家精神を持ち、同じホーチミン市工科大学で学んでいました。この曲は、今もなお彼を心に留め続けている彼の恋人の存在と重なり、私に深い感慨をもたらします。

日立財団スカラーズへのメッセージ

私は、同僚とともに開発したハイドロ・ロースティング製法によって加工されたベトナム産ロブスタコーヒーを日本に紹介する機会を模索しています。
あわせて、シリコンバレーのシスコ社でシニアエンジニアを務めたDr. Sun Jiongと私たちのチームで開発した、ブロックチェーンを活用した新技術「DeepSignature」についてもご紹介したいと考えています。この技術は、偽造防止や製品のトレーサビリティ、改ざん耐性を備えた認証システムなど、さまざまな分野での活用が期待されています。
私は工学分野の大学で教鞭をとりながら、イノベーションを追求する研究者として活動しています。日立財団からいただいた賞の精神を胸に、科学的な新規性だけでなく、社会や経済にも価値をもたらす成果の創出をめざし、日々研究に取り組んでいます。

写真ギャラリー

ホーチミン市工科大学(HCMUT)国際教育プログラム(OISP)の副部長として、日本の大学や学生、教員との交流を重ねてきました。本写真は、日本との交流や進路を志向する学生向けプログラムの一環として、日本人の華道家を招いて実施した生け花と書道の授業の様子です。

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公益財団法人 日立財団「日立財団アジアイノベーションアワード」事務局
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